【アクアリウム入門ガイド】基本から応用までプロが徹底解説

アクアリウムとは、ガラスまたはアクリル製の水槽で熱帯魚や水草、海水魚やサンゴなどを飼育することです。
水族館のような巨大水槽を展示する大型施設から、個人が住宅やマンションで楽しむ水槽まで、その規模は多種多様です。
最近では、メダカを飼育するだけではなく繁殖を目的としたアクアリウムも大変人気がある他、インテリアとしてアクアリウムを取り入れてその空間を華やかに、または高級感の演出、癒し効果として取り入れる方も増えております。
では、アクアリウムの楽しみ方や魅力・種類はどんなものがあるのか、日々の管理は何をすれば良いのか。
現役21年のプロが、アクアリウムの本質をどこよりもやさしく解説します。
アクアリウムの興味がある方、ぜひじっくりご覧くださいませ。
アクアリウムの種類について

アクアリウムには、アマゾン川などの淡水域に生息するアクアリウムと、南国のサンゴ礁を再現した海水域に生息するマリンアクアリウムがあります。
日本国内では、圧倒的に淡水域に生息するアクアリウムを管理している方が多いものです。
しかし、近年マリンアクアリウム用の水槽や設備、飼育方法が進化を遂げてきていることで、一般家庭でもマリンアクアリウムを楽しむことができるようになってきています。
マリンアクアリウムは人工海水と呼ばれる塩を水換え時に使用するため手間はかかりますが、それ以外は淡水のアクアリウムとさほど大きな管理面での変化はありません。
設備もシンプルにしてマリンアクアリウムを楽しむこともできますので、導入前に信頼できるプロへ相談してから選ぶことをおすすめします。
アクアリウムの魅力とは

アクアリウムの魅力とは、水槽のなかに自分がイメージした理想の水中世界を作り出せることです。
熱帯魚や水草、サンゴを育てることを目的とするのはもちろん、ここ最近はとくに、自分のイメージした水中景観を作り上げていくアクアリウムのレイアウトデザインを楽しむ方が増えています。
また、水を浄化するバクテリアの力を利用して、自然の生態系を再現し微生物の働きを実感できることもアクアリウムの面白さです。
また、私自身がアクアリウム水槽を納品しお客様と話をしたなかで、とても驚いたことがあります。
それは、お客様が持つアクアリウムの魅力が、水槽を設置する前と後で変わることがあるからです。
多くの方は、下記のいずれかを魅力に感じアクアリウムを導入するものです。
- ペットとして可愛い・カッコいいから
- 熱帯魚や水草、サンゴが美しいから
- 空間演出のインテリアとして導入したいから
しかし、水槽設置後数ヶ月経過しアクアリウム導入の感想を聞くと、夜に好きな飲み物を飲みながらボーッとアクアリウムを眺める時間が、何にも変え難い最高で贅沢な時間だと、満面の笑みでお話しされる方が多いことでした。
水の流れや、水の揺らぎを鑑賞することで癒し効果に加え、観賞魚を眺める時間が長いほど、生理的にリラックスしている事が心拍変動から明らかになるとされています。
ホッと一息つきたいときや、仕事から帰って疲れたなと感じたときに、大きな癒しを与えてくれるとされています。
アクアリウムのセットアップ方法

アクアリウムのセットアップは、水槽や水槽台の選び方から始まります。
水槽の大きさや形状、材質は、飼いたい熱帯魚やレイアウトによって異なります。
水槽や水槽台を選んだら、ろ過フィルターや照明、ヒーターなどの飼育設備から、水槽の底砂からレイアウト素材まで選ばなければなりません。
アクアリウムのレイアウトについて

水槽レイアウトの目的によって、配置する流木の形状やレイアウト構図が異なります。
熱帯魚や水草の生育環境を重視する場合は、生き物が自然な動きや成長をするスペースを提供することが重要です。
水槽内のバランスや視覚的な効果を考慮して、水槽レイアウトを行うことも大切です。
水槽レイアウト構図を意識して流木を配置することで、奥行きや立体感を演出することができます。
また、流木の配置によっては、鑑賞魚や水草が隠れ家や遊び場として利用できるスペースを作ることができます。
流木の水槽レイアウトでは、水草との組み合わせも重要です。
水草を流木に活着させたり、流木の上に葉が広がるように配置することで、より自然な雰囲気を作り出すことができます。
また、溶岩石などのレイアウト素材と組み合わせることで、より魅力的な景観を作り出すことができます。
流木の水槽レイアウトを構築する際には、観賞魚の適応性と安全性も考慮する必要があります。
熱帯魚の選び方と飼い方

熱帯魚を上手に選ぶコツとして、導入する水槽サイズやろ過フィルタの種類、水槽管理スキルに合わせて選ぶことです。
よくある失敗例として、飼育者優先で選んでしまうケースです。
水槽システムや熱帯魚同士の相性を無視して導入してしまうことで、上手に飼育することができず失敗してしまいます。
そのため、まずは今ある水槽が希望とする熱帯魚を飼育するのに相応しい環境なのか、将来的に目指す熱帯魚の種類や数を踏まえて水槽を設計すること、熱帯魚を導入する順番を決めていくことがとても重要です。
もし分からないようであれば、購入前に熱帯魚専門店の担当者へ相談しながら、進めていきましょう。
購入する熱帯魚の種類と数を決めたら、実際に販売している熱帯魚を購入していきます。
じつは、ここにも大切なポイントがあるのですが、そいは調子の良い元気な熱帯魚を購入することです。
元気な熱帯魚の選び方として、下記ポイントを押さえるようにしましょう。
- 販売水槽の熱帯魚が病気になったり死んでしまっている個体はいないか
- フラフラ泳いでいたり下に沈んでいる熱帯魚はいないか
- 餌はしっかり食べているか
- ヒレを閉じて泳いでいたり、目が白く濁ったりしていないか
- 熱帯魚の体色が薄れていたり発色が悪くないか
- 入荷してから2週間以上経過しているか
以上のことを踏まえて熱帯魚を選ぶだけで、格段に飼育成功しやすくなりますので、必ず購入前には確認をするようにしましょう。
アクアリウムのメンテナンスについて

アクアリウム水槽の日々の管理は、1週間から2週間に1度メンテナンスをすることが基本となります。
メンテナンス内容は、水槽の状態を確認してから水槽ガラス・アクリル表面のコケ取り、水換えとなります。
さらに、水槽状況に応じてろ過フィルターの分解清掃や活性炭をの使用、水質調整剤の利用、水草やサンゴの成長に欠かせない栄養活力剤を入れるなど、管理する水槽に応じた作業が必要となります。
コケ取りや水換えなどの主要メンテナンス方法から、水草のトリミング、フィルター清掃などの応用メンテナンスまで、業界歴20年のオリジナル水槽管理方法については、YouTube‘‘アクアリウム大学‘‘にて解説しております。
ぜひ、YouTubeも上手に活用しながら、美しい水槽管理をしていきましょう。
まとめ

いかがでしたか。
アクアリウムの入門編として、基礎的なことを解説しました。
もし、これを見て水槽管理大変そうだな、興味はあるけど難しそうと悩んでいる方は、アクアリウムのレンタルやリースを一度検討していただくと良いかもしれません。
水槽用品を購入することなく、面倒な水槽管理はプロにお任せできるので初心者でも安心して楽しむことができます。
また、自分自身でチャレンジしたもののうまくいかない場合は、プロの出張水槽掃除というサービスもあります。
いくつかある選択肢から無理なく自分に向いているプランを選択して、アクアリウムを楽しんでいきましょう。