【完全ガイド】オーバーフロー水槽の基礎知識
【オーバーフロー水槽完全ガイド】失敗しない選び方から設置・メンテナンスまで
オーバーフロー水槽の購入を検討している皆さん、理想のアクアリウムライフへようこそ!!
「オーバーフロー水槽って何?」 「普通の水槽と何が違うの?」 「設置は難しくないの?」
そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
このガイドでは、オーバーフロー水槽の基礎知識から、失敗しないための選び方、そして購入後の設置・メンテナンス方法まで、あなたの疑問を解消し、理想のオーバーフロー水槽ライフをスタートさせるための情報を網羅的に解説します。
「あのプランにしておけば良かった」と後悔しないためにも、業界歴22年の社員がいる弊社へぜひご相談ください。
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そもそもオーバーフロー水槽とは?

オーバーフロー水槽の仕組み
オーバーフロー水槽とは、水槽の水をいったんろ過槽(サンプ)と呼ばれる下部の水槽に落とし込み、そこでろ過を行った後にポンプで再びメイン水槽に戻す仕組みを持つ水槽のことです。
通常の水槽では、水槽内に設置されたフィルターでろ過を行いますが、オーバーフロー水槽では水槽外にろ過槽を設けることで、より高性能で多様なろ過システムを構築できます。
通常の水槽との違い
一般的な水槽では、フィルターが水槽内に設置されているため、見た目が損なわれたり、メンテナンススペースが限られたりすることがあります。
また、ろ過能力にも限界があるため、大型の生体や多くの生体を飼育する場合には物足りなくなることがあります。
一方、オーバーフロー水槽は、ろ過槽が水槽の下に隠れるため、水槽内がスッキリとして鑑賞性が向上します。さらに、ろ過槽の容量を大きくしたり、様々なろ過材を組み合わせたりすることで、一般的な水槽よりもはるかに高いろ過能力を発揮できます。

オーバーフロー水槽のメリット
オーバーフロー水槽には、以下のような様々なメリットがあります。
- 高いろ過能力: 大容量のろ過槽に様々なろ過材を組み合わせることで、非常に高いろ過能力を実現します。
これにより、水質の安定性が向上し、生体にとって快適な環境を維持できます。 - 美しい景観: フィルターやヒーターなどの機材をろ過槽に収納できるため、メイン水槽内がスッキリとし、水景の美しさを最大限に引き出せます。
- 安定した水質: 豊富な水量を循環させることで、水質変動が少なくなり、生体へのストレスを軽減できます。
特に海水魚やサンゴなど、水質に敏感な生体を飼育する場合に大きなメリットとなります。 - 省スペース化(水槽周り): メイン水槽内に機材を置かないため、水槽レイアウトの自由度が上がります。
- メンテナンスのしやすさ: ろ過槽でのメンテナンスが容易に行えます。ろ過材の交換や清掃も、水槽本体を触ることなく行えるため、生体への負担も少なくなります。
- 酸素供給量の増加: 水がオーバーフローする際に空気と触れることで、水中に酸素が豊富に供給されます。
オーバーフロー水槽のデメリット
メリットが多いオーバーフロー水槽ですが、デメリットもいくつか存在します。
- 初期費用が高い: 通常の水槽と比較して、水槽本体、ろ過槽、専用のキャビネット、ポンプなど、必要な機材が多く、初期費用が高くなりがちです。
- 設置スペースが必要: メイン水槽の下にろ過槽を設置するため、ある程度の設置スペースが必要です。
- 水漏れのリスク: 配管の接続ミスや経年劣化により、水漏れのリスクがゼロではありません。ただし、適切な設置と定期的な点検でほとんどの場合防ぐことができます。
- 騒音: ポンプの動作音や水が落下する音が発生する場合があります。静音性の高いポンプを選んだり、消音対策を施したりすることで軽減できます。
- 停電時のリスク: 停電するとポンプが停止し、ろ過が止まってしまいます。対策としてバッテリー式のポンプや、停電時に水を逆流させないための安全設計が施された製品を選ぶことが重要です。
オーバーフロー水槽の種類

オーバーフロー水槽には、主に以下のような種類があります。
1. 水槽穴あけ加工タイプ
最も一般的なオーバーフロー水槽で、水槽の底面または側面に穴を開け、そこに配管を接続するタイプです。
- メリット: 配管が水槽内から見えにくく、スッキリとした見た目になります。高いろ過能力と安定性を誇ります。
- デメリット: 水槽に穴を開ける加工が必要なため、専門業者による設置が推奨されます。一度設置すると移動が難しい場合があります。
2. サイフォン式(外掛け式)オーバーフロー
水槽に穴を開けることなく、サイフォンの原理を利用して水をろ過槽に送るタイプです。水槽の縁に引っ掛けるように設置します。
- メリット: 水槽への加工が不要なため、手軽に導入できます。設置や移動が比較的容易です。初期費用も抑えられます。
- デメリット: サイフォンが途切れると水の循環が止まるリスクがあります(ただし、最近の製品は工夫されており、リスクは低減されています)。
外掛けのため、メイン水槽の側面や背面に水槽機材が見えてしまう場合があります。
3. コーナー加工を施したオーバーフロー
水槽のコーナー部分にオーバーフローボックスを設置するタイプです。
- メリット: 水槽の加工が最小限で済みます。コーナーにまとまっているため、比較的スッキリとした見た目になります。
- デメリット: コーナー部分がデッドスペースになる場合があり、見た目やコーナ内に汚れが溜まります。
オーバーフロー水槽選びで失敗しないためのポイント

1. 設置スペースの確認
まず、設置を検討している場所の広さ、床の耐荷重を必ず確認しましょう。水槽のサイズだけでなく、ろ過槽やキャビネット、メンテナンススペースも考慮に入れる必要があります。特に大型水槽の場合、水の重さは相当なものになるため、床の補強が必要になることもあります。
2. 飼育したい生体と水槽サイズ
飼育したい魚やサンゴの種類、数を考慮して、適切な水槽サイズを選びましょう。
- 淡水魚: 比較的小型の魚であれば60cm~90cmクラスでも十分ですが、大型魚を飼育する場合は120cm以上の水槽が必要になります。
- 海水魚・サンゴ: 水質管理が重要になるため、水量に余裕を持たせる意味でも、できるだけ大きな水槽を選ぶことをお勧めします。特にサンゴの場合、水量の安定性が成長に大きく影響します。
水槽サイズが大きくなるほど、水量の安定性が増し、水質悪化のリスクも低減されます。しかし、その分、初期費用やメンテナンスの手間も増えることを理解しておきましょう。
3. オーバーフロー方式の選択
前述した「水槽穴あけ加工タイプ」「サイフォン式」「コーナーオーバーフロー」の中から、あなたの環境や予算、求める機能に合った方式を選びましょう。
- 本格的に長く続けたい、最高の鑑賞性を求めるなら: 水槽穴あけ加工タイプ
- 手軽にオーバーフローを始めたい、設置や移動の可能性も考えるなら: サイフォン式
- ある程度のスペースは確保できるが、全面的な加工は避けたいなら: コーナーオーバーフロー
4. ろ過槽(サンプ)の選び方
ろ過槽はオーバーフロー水槽の心臓部です。その容量と内部構造がろ過能力を大きく左右します。
- 容量: メイン水槽の1/3~1/4程度の容量があると理想的です。ろ過槽が大きいほど、より多くのろ過材を入れられ、水量を増やすことで水質が安定します。
- 構造: プロテインスキマーやリアクター、ヒーターなどの機材を収納できるスペースがあるか、ろ過材を効率よく配置できるかなどを確認しましょう。仕切り板があることで、それぞれのろ過材や機材の役割分担が明確になり、メンテナンスも容易になります。
5. ポンプの選定
メイン水槽からろ過槽へ落ちた水を、再びメイン水槽へと汲み上げるのがポンプです。
- 流量: 水槽のサイズや配管の抵抗を考慮し、適切な流量のポンプを選びましょう。一般的に、メイン水槽の水量を1時間に3~5回転させる程度の流量が目安とされています。
- 静音性: ポンプの音は、設置場所によっては気になることがあります。静音性に優れたポンプを選ぶことが快適なアクアリウムライフを送る上で重要です。
- 消費電力: 24時間稼働するため、消費電力も考慮しましょう。省エネタイプのポンプを選ぶことで、電気代を抑えられます。
6. 配管とパーツ
配管は水漏れのリスクに関わる重要な部分です。
- 材質: 塩ビパイプが一般的ですが、耐久性やメンテナンス性を考慮して選びましょう。
- 接続方法: ネジ式や接着式などがあります。DIYで設置する場合は、より簡単な接続方法を選ぶと良いでしょう。
- オーバーフローボックス: オーバーフローボックスの設計によっては、水槽からの水の落下音が大きくなることがあります。静音設計の製品を選ぶか、消音対策を検討しましょう。
7. キャビネットの選択
オーバーフロー水槽のキャビネットは、水槽の重さを支えるだけでなく、ろ過槽や配管、その他機材を収納する重要な役割を担います。
- 耐荷重: 水槽と水の総重量に耐えられる強固なものを選びましょう。
- 耐久性: 水回りでの使用になるため、湿気に強い素材や加工が施されているかを確認しましょう。
- デザイン: お部屋のインテリアに合うデザインを選ぶことで、より魅力的なアクアリウムを演出できます。
8. 販売店と保証
信頼できる販売店から購入することも大切です。
- 実績と評判: オーバーフロー水槽の取り扱い実績が豊富で、設置やメンテナンスに関するサポートが充実している店舗を選びましょう。
- 保証制度: 万が一のトラブルに備え、水槽本体やポンプ、その他の機材に対する保証制度があるかを確認しましょう。特に水漏れなど、大きな損害につながる可能性のあるトラブルへの対応は重要です。
オーバーフロー水槽の設置とメンテナンスのコツ

設置時の注意点
- 水平の確認: 水槽台と水槽本体が完全に水平になるように設置することが非常に重要です。水平でないと水漏れや水槽の破損の原因になることがあります。
- 配管の確実な接続: 配管は水漏れに直結する部分です。説明書をよく読み、確実に接続しましょう。接着剤を使用する場合は、乾燥時間を十分に確保します。
- 初期の水漏れチェック: 設置後、すぐに水を満たすのではなく、まずは少量の水を入れて数時間放置し、水漏れがないか入念にチェックしましょう。
メンテナンスのポイント
- 定期的な水換え: オーバーフロー水槽はろ過能力が高いとはいえ、定期的な水換えは不可欠です。水槽のサイズや生体の量によって頻度は異なりますが、週に1回、全水量の1/4~1/3程度の水換えが目安です。
- ろ過材の清掃・交換: ろ過材は目詰まりを起こすとろ過能力が低下します。定期的にろ過槽から取り出して、飼育水で軽く洗い流すか、交換しましょう。ただし、ろ過バクテリアにダメージを与えないよう、一度にすべてのろ過材を清掃・交換するのは避けましょう。
- プロテインスキマーの清掃(海水の場合): 海水魚飼育でプロテインスキマーを使用している場合は、定期的にカップに溜まった汚れを捨て、本体も清掃することで、性能を維持できます。
- ポンプの点検・清掃: ポンプのインペラ(羽根車)にゴミが絡まったり、カルキが付着したりすると、流量が低下したり、異音が発生したりします。定期的に分解して清掃しましょう。
- 配管の確認: 配管にひび割れや緩みがないか、定期的に目視で確認しましょう。
よくある質問(FAQ)

Q1: オーバーフロー水槽の設置は素人でも可能ですか?
A1: サイフォン式など簡易的なタイプであればDIYも可能ですが、水槽に穴を開けるタイプは専門的な知識と技術が必要です。水漏れなどのリスクを考えると、専門業者に依頼することをおすすめします。特に大型水槽の場合は、設置から配管、初期注水まで、プロに任せるのが安心です。
Q2: 停電時の対策はどうすればいいですか?
A2: 停電時にはポンプが停止し、水の循環が止まります。短時間であれば問題ないことが多いですが、長時間にわたる停電では生体への影響が懸念されます。対策としては、バッテリー式のエアポンプを用意して酸素供給を確保するか、停電時でもろ過槽の水が逆流しないよう、適切な配管設計や逆止弁の設置が重要です。最近では、停電時に自動で止まる安全設計のポンプも販売されています。
Q3: 騒音が気になります。何か対策はありますか?
A3: 主な騒音源は、ポンプの動作音と水が落下する音です。ポンプの静音性を重視して製品を選んだり、防振マットを敷いたりすることで軽減できます。水の落下音については、ウェットとドライの境目を調整したり、サイレントフローなどの消音パーツを使用したりすることで対策できます。キャビネット内に防音材を貼るのも有効です。
Q4: 設置費用はどのくらいかかりますか?
A4: 水槽サイズや選ぶ機材、設置工事の有無によって大きく変動します。一般的な60cmクラスのセットで数万円から、120cm以上の大型水槽や海水魚用の高機能なシステムとなると数十万円以上かかることも珍しくありません。予算を事前に決めて、必要な機材をリストアップすることをおすすめします。
Q5: 水漏れが心配です。対策はありますか?
A5: 最も重要なのは、信頼できる販売店や業者から購入し、適切な設置を行うことです。配管の接続は確実に行い、接着剤を使用する場合は乾燥時間を守りましょう。定期的な目視点検で、配管の緩みや劣化がないか確認することも大切です。万が一の水漏れに備えて、水槽の下に水漏れセンサーを設置したり、漏水検知器を導入したりするのも有効な対策です。火災保険の「個人賠償責任保険」に加入しておくと、万が一の場合に備えることができます。

まとめ:理想のオーバーフロー水槽で、あなただけの水中世界を

オーバーフロー水槽は、初期費用や設置の手間がかかるかもしれませんが、その分、高いろ過能力と美しい鑑賞性、そして安定した水質という大きなメリットをもたらしてくれます。
このガイドを参考に、あなたの理想とするアクアリウムライフを叶えるオーバーフロー水槽を見つけてください。
適切な知識と準備があれば、きっと素晴らしい水中世界を創造し、維持することができるでしょう。
さあ、あなたもオーバーフロー水槽で、新たなアクアリウムの扉を開いてみませんか?
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