水槽のコケ対策について

水槽に発生するコケ対策をプロが徹底解説

【水槽のコケ対策】プロが教える原因と除去・予防の完全ガイド

目次

ALGAE GUIDE

水槽に生えるコケを除去する方法・原因・種類をプロが解説

「取ってもすぐ生える…」を終わらせる。原因から逆算する“本質的なコケ対策”をまとめました。

熱帯魚水槽・メダカ水槽・金魚水槽など、観賞魚水槽を管理するうえで最も多い悩みの一つが、ガラス面や水草、流木に付着するコケトラブルです。

見た目の不快感だけでなく、種類によっては水草を弱らせることもあります。
コケ取り用品や「お掃除屋さん」を入れても改善せず、藻類が勢いを増してしまい、最終的にご相談をいただくケースも少なくありません。

なぜ“プロの水槽”はコケが少ないのか

  • 発生原因を先に潰す(光・栄養・水質・流れ)
  • コケの種類ごとに対処を変える
  • 「掃除」ではなく環境設計で安定させる

この記事でわかること

  • コケが生える原因(ありがちな落とし穴)
  • コケの種類と見分け方
  • 現場で実際に行う除去・予防の手順

この記事では、水槽メンテナンス業界で22年働き、YouTube アクアリウム大学 でお馴染みの木下が、水槽へ発生するコケの原因と、実際に行っている対策を徹底解説します。

コケや水槽管理で不安な方は、このページを保存して“水槽の近くの管理バイブル”としてお使いください。

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水槽に生えるコケを除去する方法・原因・種類をプロが解説

「取ってもすぐ生える…」を終わらせる。原因から逆算する“本質的なコケ対策”をまとめました。

熱帯魚水槽・メダカ水槽・金魚水槽など、観賞魚水槽を管理するうえで最も多い悩みの一つが、ガラス面や水草、流木に付着するコケトラブルです。

見た目の不快感だけでなく、種類によっては水草を弱らせることもあります。
コケ取り用品や「お掃除屋さん」を入れても改善せず、藻類が勢いを増してしまい、最終的にご相談をいただくケースも少なくありません。

なぜ“プロの水槽”はコケが少ないのか

  • 発生原因を先に潰す(光・栄養・水質・流れ)
  • コケの種類ごとに対処を変える
  • 「掃除」ではなく環境設計で安定させる

この記事でわかること

  • コケが生える原因(ありがちな落とし穴)
  • コケの種類と見分け方
  • 現場で実際に行う除去・予防の手順

水槽メンテナンス業界で22年働き、YouTube アクアリウム大学 でお馴染みの木下が、原因と対策を徹底解説します。

コケや水槽管理で不安な方は、このページを保存して“水槽の近くの管理バイブル”としてお使いください。

CAUSE

なぜ、水槽にコケが発生するのか

遠回りしないコツは「光 → 水質 → 生体」の順で整理すること。

「水が汚れているから」「管理が悪いから」──そう決めつけてしまいがちですが、コケ発生には優先順位があります。 まずは“原因を当てに行く”のではなく、順番に潰していきましょう。

光が多すぎる

直射日光・強すぎる照明・点灯時間が長いと、最もコケが出やすくなります。

水質バランスの乱れ

有機物の増加やバクテリア不足で、藻類が優勢になった状態です。

食べる側が弱い

自然界の「食物連鎖」が成立せず、コケだけが増殖してしまいます。

まずは「点灯時間の見直し → 水換え・掃除の最適化 → 生体バランス」の順に触ると、失敗が減ります。

TYPES

水槽に生えるコケの種類について

コケは“同じ見た目”でも原因が違うことがある。だから対策も変わります。

水槽に発生するコケには、見た目も原因も異なる複数の種類が存在します。 すべて同じ対処をしてしまうと効果が出ないどころか、逆に増やしてしまうこともあります。

まずは「種類」を見分ける

茶色・緑・黒・ぬめり…色と質感で、おおよその方向性が決まります。

次に「原因」を当てる

光・栄養・水質・流れ・底床…“伸びる条件”が必ずあります。

最後に「対策」を最短で

削る/換水/点灯調整/生体…“効く手”を選べば改善が速いです。

綺麗を保つのは「予防」

除去だけだと再発します。環境を整えて“増えにくい状態”へ。

次から、代表的なコケの種類ごとに「見分け方 → 原因 → 除去 → 予防」を順番に解説していきます。

TEMPLATE

各コケの解説に使える:共通テンプレ

珪藻・緑藻・黒髭・藍藻・アオコ…どれでも同じ型で“読みやすく”なります。

例)TYPE

例)このコケの特徴(ひとことで)

例)どこに出やすいか/どう見えるか/初心者が誤解しやすい点 など。

プロの管理ポイント

  • 例)まず触るのは「点灯時間」or「流れ」
  • 例)このコケは“除去”より“再発条件”を潰す
  • 例)やってはいけない対処(逆効果)

※上の「共通テンプレ」を、各コケのH3/H4直下にコピペして中身だけ差し替えてください。

ACTION

水槽のコケを無くすための対処方法

原因と種類が分かったら、あとは「順番通り」に整えるだけ。上から順にチェックしていきましょう。

水槽にコケを無くすための方法について

水槽にコケが発生する原因と種類をお伝えしましたので、いよいよコケの対処方法を整理していきます。
上から順に、ご自身の水槽が「コケが生えにくい適正な管理・設定」になっているか確認してみてください。

1 光量・点灯時間 2 水換え 3 ろ過の汚れ 4 5 水質 6 水温 7 メンテ生体
STEP 1

水槽に差し込む光量を調整する

照明が明るすぎる照射時間が長い/太陽光が当たる。これだけでコケは増えやすくなります。

木下の推奨(熱帯魚水槽の目安)

  • タイマー運用で1日8時間点灯
  • 太陽光が当たらない場所に設置
  • ひどい場合は2日程度の遮光も有効
STEP 2

水換えをして綺麗にする

コケを抑えつつ美しく保つには定期管理が必須。その中でも水換えは最重要クラスです。

やること(“抜く”だけで終わらせない)

  • 底床(砂・砂利)の汚れを吸い出す
  • 水草の中に溜まった汚れも除去
  • 水換え水のpHは計測(高すぎる場合は調整)
  • 亜硝酸塩が出るなら薄めるために水換え回数を増やす
STEP 3

ろ過フィルターの汚れを解消する

明るさを見直しても改善しない場合、水槽内の汚れが蓄積している可能性があります。

チェックポイント

  • ろ過フィルター内部を開けて汚れ具合を確認
  • ろ過マットが汚れているなら清掃・交換
  • 水質浄化を強化したいなら強力な活性炭の導入も検討
STEP 4

与える餌の量を調整する

餌や排泄物には、藻類が好む栄養が含まれています。特に餌に含まれるリンは蓄積すると増殖要因に。

目安(生体の健康が最優先)

  • 回数は1日1回〜2日に1回を推奨(様子を見て調整)
  • 痩せる兆候があれば一時的に戻すなど柔軟に
STEP 5

水質を調整する

明るさ・餌を見直しても収束しないなら、次はpH / GH / TH / KHなどの水質を疑います(アンモニア等とは別軸)。

ポイント

  • 水草水槽はpH/GHのズレで水草が育たず、コケが優勢になることがある
  • 黒髭ゴケは特に「軟水化」が効くケースが多い
  • 水槽水と換水水の水質は液体試薬 or デジタルで把握
STEP 6

水温を適正に調整する

夏場に水温が上がるとコケが増えやすくなります。水温上昇で酸素が減り、浄化を支えるバクテリアが弱ってしまうことも。

対策

  • なるべく涼しい場所に設置
  • 冷却ファン空調で水温上昇を抑える
  • 浄化力が落ちると藍藻などが出やすくなる
STEP 7

コケを食べるメンテナンスフィッシュをお迎えする

ここまでの対策でコケは格段に改善するはずです。最後に再発防止も兼ねて、 適正数のメンテナンス生体を投入していきます。

オトシンクルスについて説明

オトシンクルス 茶ゴケに強い

吸盤のような口でガラス面・石・流木・水草表面の藻類までクリーニング。特に茶色い藻類で力を発揮します。

目安:30cm水槽で3匹前後/60cm水槽で5匹前後

ヤマトヌマエビについて説明

ヤマトヌマエビ 糸状・白カビ系

茶ゴケというより、糸状の藻類や流木の白カビ・水アカにも強い、非常に優秀なメンテシュリンプです。

目安:30cmで3匹前後/60cmで8匹前後(ひどい時は増量も)

ミナミヌマエビについて説明

ミナミヌマエビ 食害を避けたい

ヤマトより除去力は弱めですが、水草の食害リスクを抑えたい方に向きます。数を増やすことで成果が上がります。

ポイント:除去力最優先なら、私はヤマト追加を選ぶことが多いです

石巻貝について説明

石巻貝 ガラス面最強級

ガラス面・流木・石・大型葉の水草表面まで強力に掃除。反面、白く硬い卵を産み付ける点が鑑賞性のデメリットです。

注意:美しさ最優先の水草水槽なら導入を控え、オトシン中心がおすすめ

サイアミーズフライングフォックスについて説明

サイアミーズフライングフォックス 黒髭ゴケに貴重

頑固な黒髭ゴケを食べてくれる貴重な存在。水草水槽でオトシン以上の効果を感じることもあります。

導入目安120cm以上1匹程度。小型水槽は不向き/捕獲も難しいので理解して導入

最近では、シルバーフライングフォックスもおすすめです。

TOOLS

おすすめの水槽用コケ取り用具

「よく落ちる」だけでなく、「安全に・長く使える」道具を選ぶことが重要です。

最強コケ取り用品

水槽ガラス面の掃除には、多くの方がスポンジを使用します。
なかでもメラミンスポンジは除去力が高く、水族館でも使われることがあります。

⚠ メラミンスポンジは、使用を重ねると破片が水中に散り、お魚が誤飲するリスクがあります。使用時は必ず破片が残らないよう注意しましょう。

私が実際に使っている道具

オルカ アルジーリムーバル ブラシクロスは、国産のきめ細かい繊維で作られており、 繰り返し使用できてガラスに傷が付きにくいのが特徴です。

おすすめできる理由

最近登場した新商品ですが、現在市販されているコケ除去用具の中でも 総合バランスが最も良いと感じています。

HARD ALGAE

頑固な藻類を除去する最強ツール

スポンジで取れない硬い藻類には、専用工具が必要です。

プロレイザー

ブラシクロスでも除去できない硬くこびりついた藻類には、 ADA社のプロレイザーが有効です。

価格は高めですが、その分確実な除去力があり、プロ現場でも信頼されています。

刃が鋭いため、使用後は必ずカバーを付けて安全に保管してください。
CHEMICAL

おすすめのコケ除去・抑制剤について

「使う前に、必ず原因を理解する」ことが大前提です。

リン酸除去剤

人力で除去しても改善しない場合、薬剤に頼りたくなることもあります。
ただし、原因を理解せずに使うのはNGです。

それでも対策が必要な場合、エーハイムのリン酸除去剤は有効な選択肢の一つです。 pHを変動させず、藻類の原因となるリン酸塩・ケイ酸塩を吸着します。

⚠ 長期使用はおすすめしません。
一時的な緊急対応として使用し、根本対策は別で行いましょう。
SUMMARY

水槽に発生するコケ対策のまとめ

正しい知識があれば、コケ問題は決して難しくありません。

美しい水槽

水槽管理をしていれば、誰もが一度は藻類に悩みます。
大切なのは、感覚ではなく原因を分析して対処することです。

正しい手順で向き合えば、コケ対策は決して難しいものではありません。

それでも不安な方、管理が難しい方は、出張水槽メンテナンス(1回から対応)も行っています。
プロの視点で、いまの水槽に最適な管理方法を丁寧にお伝えします。

みなさまのアクアリウムが、理想の水槽になるお手伝いができれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

水槽に発生するコケ対策をプロが徹底解説

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この記事を書いた人

水槽レンタル業界で22年経験し、SNS総合フォロワー数は約10万人。
昨年は、マイナビ出版から出た弊社代表著書がベストセラー1位を獲得。
YouTubeアクアリウム大学発信者。

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