パルダリウム水槽について
【完全解説】パルダリウム水槽の魅力、作り方から料金、管理方法
水と植物がつくる、静かな自然を暮らしの中へ。
パルダリウムとは、ガラスやアクリルのケースの中で、苔や熱帯植物がつくり出す小さな自然を鑑賞する新しいグリーンスタイルです。
生体中心のアクアリウムを楽しまれてきた方ほど、「植物だけの水槽って、本当に楽しいの?」と感じるかもしれません。
しかし実際に向き合ってみると、水と植物が織りなす静かな景色に、これまでにない奥行きと癒しがあることに気づかされます。
お客様の目的やご希望の期間によって、最適なプランは大きく変わります。
「あのプランにしておけば良かった」と後悔しないためにも、
業界歴22年の社員が在籍するアクアレンタリウムへ、ぜひ一度ご相談ください。
長期的に安心して楽しめるサービスプランを、丁寧にご提案いたします。
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パルダリウム水槽とは一体何なのか?
熱帯雨林の空気感を、ガラスの中に。植物が主役の“湿度の高い小さな自然”です。
パルダリウム水槽とは、インドネシアやアマゾンなどの熱帯雨林を水槽内で再現したスタイルです。原則として水を張って魚を飼うのではなく、植物を中心に楽しむ水槽として楽しまれます。
流木やコルク、岩、土を組み上げた立体的なレイアウトの中に、ベゴニアやブセファランドラ、シダ植物、苔などの熱帯性植物を配置します。世界にはまだ見たことのない不思議で美しい植物があり、その存在にうっとりする――それがパルダリウムの面白さです。
ジャングルの奥地に行かなければ出会えないような植物まで楽しめる、非常に贅沢な趣味のひとつと言えるでしょう。
はじめての方は、パルダリウムを美しい状態でキープしている専門店へ相談の上、水槽・資材・植物を揃えるのがおすすめです。
外部リンク オーダーメイド水槽のご相談
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パルダリウムとアクアテラリウムの違い
パルダリウムとアクアテラリウムは、見た目が近くても設計思想が別物です。パルダリウムは「水を張らない/浅い湿地感」を前提に組み、アクアテラリウムは水を張るための強度設計で、水中と陸地をバランスよく作ります。
また、アクアテラリウムは熱帯魚やメダカなどの魚類を泳がせる一方、パルダリウムは原則として植物のみで楽しむスタイルです。
| 項目 | パルダリウム | アクアテラリウム |
|---|---|---|
| 語源・意味 | 「湿地(Palus)」+「〜の場所」 = 湿地帯を再現する環境 |
「水(Aqua)」+「陸(Terra)」 = 水辺と陸地のある環境 |
| 構成の比重 | 陸上部分がメイン、湿度の高い環境 | 水中と陸地のバランスが比較的均等 |
| 水の深さ | 浅め(湿地のような浅水域) | やや深めの水場も作られることが多い |
| 目的 | 主に植物(シダ・苔など)や両生類(ヤドクガエルなど)の飼育・観賞 | 熱帯魚や水棲生物、さらに爬虫類・両生類も飼える多用途 |
| 生物例 | ・ヤドクガエル ・コケやシダ植物 |
・熱帯魚 ・アカハライモリ |
| レイアウトの特徴 | 陸上部分が立体的に構成され、霧や滝など演出が多い | 水槽と陸地の分離が明確で、水槽寄りの構造が多い |
ざっくり パルダリウム
湿地帯のような陸と湿度重視の環境。熱帯植物・苔・シダ・(場合により)ヤドクガエルなどに向きます。
ざっくり アクアテラリウム
水中と陸上をバランスよく再現。熱帯魚+水草+水上植物など、アクアリウム寄りの構成に向きます。
水草水槽やアクアテラリウムで水草が育ちづらかった方でも、パルダリウムなら緑の世界を作りやすいケースがあります。
【心を潤す小さな大自然】──パルダリウム水槽の楽しみ方
部屋の片隅に、熱帯ジャングルを切り取ったかのような小さな世界。鮮やかな苔の緑、幻想的なシダ、ミストで生まれる水滴のきらめき――それがパルダリウムの魅力です。
パルダリウムは、単なる「植物を飾る箱」ではありません。湿度に包まれたガラスの中で、苔が繁り、シダが新しい葉を開いていく。その成長は、まるで自然の劇場を眺めているように感じさせてくれます。
苔の成長に心を預ける喜び
毎朝のぞくたびに、昨日とは少し違う風景がそこにあります。小さな変化に気づける感性を取り戻すことは、驚くほど心を豊かにしてくれるもの。自然に触れる機会が少ない現代だからこそ、パルダリウムは感動をくれる存在として、暮らしに確かな癒しをもたらします。
楽しむ第一歩
- まずは展示のある専門店へ(完成形の“空気”を体感)
- 気に入ったデザインを見つけて真似するところから
- 流木中心/背面苔びっしり/植物多め…好みの型を選ぶ
パルダリウムに必要な機材一覧とその役割
機材選びで失敗すると「カビ・蒸れ・弱り」が起きやすい。まずは“王道セット”から揃えるのが近道です。
水槽(ガラスケース)
LEDライト
ミストメーカー/超音波加湿器
ファン(冷却・換気)
タイマーコンセント
排水層(底面構造)
ヒーター(必要に応じて)
霧吹きスプレー(手動)
🌿機材以外に揃えたいもの
レイアウト素材
- 流木
- 溶岩石
- 木化石 など
植物類
- シダ
- 苔
- アヌビアス
- フィカス・プミラ など
底材
- ソイル
- 赤玉土
- 軽石
- 排水性×植え込み性を重視
✅機材の設置・運用のコツ
- 湿度80%前後を狙う:ミスト+フタが効く
- 照明は1日8〜10時間:タイマーで固定すると失敗が減る
- 通気も忘れず:ときどきフタを開けて空気を入れ替える
🎯 初心者スターター例 まずは30cm水槽で“世界観”を作る
- 1 水槽(フタ付き)
- 2 植物育成ライト
- 3 タイマー付き電源タップ
- 4 底床素材(軽石+パルダリウム用ソイル)
- 5 活着君
- 6 流木・石
- 7 小型ミストメーカー or 霧吹き
- 8 苔/ベゴニア/熱帯植物/シダ類
パルダリウムは機材を揃えた瞬間に世界観が一気に立ち上がる趣味です。
初心者向けのスターターセットもありますし、機材の見た目にこだわればインテリア性も格段にアップします。
もし、まだデザインがフワッとしている方は、水槽を購入する前に「部屋のどこに置くか」から決めるのがおすすめです。
パルダリウム水槽をオーダーメイドで作る
“湿度を保つ”と“風を通す”は両立が難しい。パルダリウムは水槽選びで完成度が決まります。
パルダリウム水槽を選ぶうえで重要なのは、その水槽でパルダリウムを“美しく管理できている人(店)”がいるかという点です。
一般的な水槽はフタが付属しない/付いていても隙間が大きいものがあり、湿度が逃げやすいケースがあります。
パルダリウムは、密閉して湿度を保つことに加えて、送風(通気)の工夫、必要に応じてミスト演出まで含めて設計します。
そのため、市販のアクアリウム水槽だと機能面が物足りないこともあります。
おすすめの選び方
- パルダリウム専門店の専用ゲージ
- DOOAのシステムパルダ
- 管理が上手な専門店が作るオーダーメイド水槽
アクアレンタリウムでできること
- 国産オーダーメイドでサイズ・開口・フタ・配線を最適化
- 置き場所に合わせて世界観まで設計
- 見積は無料で、相談だけでもOK
パルダリウム水槽のレイアウト
パルダリウムは“奥行き”よりも、“壁面を育てる”発想が主役になります。
パルダリウムのレイアウトは独特です。
アクアリウムでは奥行きを意識して背面を埋めすぎず“抜け”を作ることが多い一方、
パルダリウムでは背面や側面に練り込んだ土を貼り付け、壁面を土壁で覆って植物を活着させるデザインが主流です。
ここからは、実際に制作したレイアウト事例とともに、考え方と手順をわかりやすく解説します。
レイアウトの基本原則
パルダリウムは、植物を元気に育てるために専用の土(造形用の土)を使って制作していきます。
おすすめは、ピクタ社の極床 造形君。初心者でも扱いやすく、量もしっかり入っていて使い勝手が良い印象です。
底床は、私の場合園芸用の軽石 → DOOA ジャングルソイルの順で敷いています。
仕様によっては底から排水する構造もあるため、ソイルのみだと詰まりやすいことがあります。軽石で排水をスムーズにする意識が大切です。
ポイントだけ先に
- 壁面は「貼って終わり」ではなく、育てて完成する
- 底床は排水を最優先(蒸れ・根腐れを避ける)
- 育成環境(光・湿度・風)を想定して素材を選ぶ
植物と流木、コルクの配置方法
底床と壁ができたら、次に流木や溶岩石、コルクなどのレイアウト素材を配置していきます。
置き方は自由ですが、アクアリウムと同じように凸型・凹型・三角構図を意識すると、景色がまとまりやすくなります。
そして素材を置く段階で、植物の種類もある程度決めていきましょう。
熱帯植物は、縦に伸びる/横に広がる/強い光が苦手など、性質がさまざま。
植物の特徴に合わせて“育つ配置”を考えるのは、アクアリウムと同じです。
植物中心のパルダリウムは、植物が育たないと一気に殺風景になります。
見た目より先に、まずは植物の好む環境づくりを優先してレイアウトしていきましょう。
パルダリウム水槽のレイアウト事例
過去制作〜現在管理中のパルダリウムから、代表例をピックアップしてご紹介します。
過去に制作したパルダリウムから、現在管理しているパルダリウムまでをピックアップしました。
水槽素材で販売している、枝流木で有名なスマトラウッドから、朽木状のスラウェシウッドを中心にレイアウトしています。
素材の表情が強いぶん、植物が育ったときに“ジャングル感”が一気に立ち上がるのが特徴です。
お客様の目的やご希望の期間によって、最適なプランは大きく変わります。
「あのプランにしておけば良かった」と後悔しないためにも、
業界歴22年の社員が在籍するアクアレンタリウムへ、ぜひ一度ご相談ください。
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植物の選び方と育成方法
“育つ植物”を選べば、パルダリウムは想像以上に続けやすい趣味になります。
パルダリウム用の植物としておすすめなのは、ブセファランドラやベゴニア、熱帯雨林に生息するシダ植物です。
これらの熱帯植物に苔をミックスしてレイアウトを構成することで、自然感あふれるパルダリウムを作りやすくなります。
まず選ぶなら(失敗しにくい)
- シダ:湿度に強く、立体感が出る
- 苔:壁面が“育つ”と世界観が完成する
- ベゴニア:葉の表情で主役になれる
- ブセファランドラ:アクセントに強い
組み合わせのコツ
- 主役(葉が美しい)+脇役(苔・小型)で密度を作る
- 強光が苦手な種は陰に、伸びる種は上へ
- 「増殖して埋まる前提」で余白を残す
植物の育成と管理
育成の鍵は“湿度”。パルダリウムは乾燥問題を水槽構造で解決できます。
パルダリウムの植物育成は、種類にもよりますが比較的簡単です。
その理由は、パルダリウム専用水槽の構造にあります。
エアコンによる室内乾燥で植物が弱ってしまう…という悩みは多いですが、上部までガラスで覆われ、開閉扉がある水槽なら、湿度の土台を作りやすいのが大きなメリットです。
湿度を“作る”
霧吹き+必要に応じてミスト。まず乾燥させない。
湿度を“動かす”
完全密閉はNGの場合も。日中に少し換気してバランス。
風は“弱く”
ファンは病気抑制に有効だが、強すぎると乾燥で衰弱。
私が実際にやっている管理のコツ
- 霧吹きを毎日かける
- ミスト装置は1時間おきに15分程度(環境に合わせて調整)
- 湿度が高すぎる時は、フタをずらして換気する
パルダリウムの導入予算について
まずは手軽に、次に本格的に。予算感がわかると“始める一歩”が軽くなります。
ここまでパルダリウムの魅力を聞くと、興味が湧いてきた方もいるはずです。
次に気になるのは「導入する場合の予算はどれくらい?」という点ですよね。
フタ付きの小型ボトルで楽しむ方法。手軽でも十分“素敵”を作れます。
ファンやミストも備えた30cm専用水槽を揃えやすい価格帯。
水槽+資材を含めて10万円以上。迫力はまさに熱帯雨林。
それでも、ろ過フィルターや強力照明が必須になりがちなアクアリウムと比べると、資材の予算を抑えて始めやすいのもパルダリウムの魅力です。
パルダリウムの制作・管理・オーダー水槽のご相談について
「作って終わり」ではなく、「育て続けられる」パルダリウムをご提案します。
パルダリウム専用水槽が欲しい方、設置場所にぴったり収まるオーダーメイド水槽を検討されている方、
あるいは市販のパルダリウム水槽を少し使いやすくアレンジしたい方まで。
パルダリウム水槽の購入・制作・管理については、YouTube「アクアリウム大学」でもお馴染みの
アクアレンタリウムへお気軽にご相談ください。
オーダー水槽で大切なこと
- 担当スタッフに実際の管理・飼育経験があるか
- 設置後の湿度管理・換気・配線まで想定できているか
- 「見た目」だけでなく運用のしやすさが考えられているか
アクアレンタリウムの強み
- これまで多数のパルダリウムを制作・管理
- 制作後の「困りごと」を事前に防ぐ設計
- 初心者〜本格派まで段階的な提案が可能
実物をご覧いただけます
東京都足立区の事務所には、実際のパルダリウム展示がございます。
「写真だけではイメージが湧かない」「実物を見てから決めたい」という方も、
どうぞお気軽にご相談ください。





















